世界樹の迷宮ⅢHDRプレイ日記:星紡ぐ冒険手記・章ノ54

ゲーム

・前回のあらすじ

強大な敵を辛くも撃破したアステリア。

深王を追うためにも英気を養うという判断をするのだが―――

・前回⇩

https://kimagure-azuma.jp/play-sq3r-53/

 


第4階層以降のネタバレが含まれます


 

「さて、今日と明日は目いっぱい休みましょうか」

「休むとは言っても、まずどうしようかしら」

食べ歩きがしたいです

「また海に出てみませんか?」

「たまには装備品や冒険の道具以外のものも買ったりしない?」

「いろいろ意見が出ましたね。街を歩きながらやっていきましょうか」

 

「はあ~、気に入って通ってた雑貨屋、いつの間にか無くなってたし……」

「活気がある分、競争も激しいんでしょうからね……」

「商売も弱肉強食といったところですね。このネイピア商店は

       小さいながらも、そんな中で本当によくやっていると実感できます」

うちのお気に入りのお店はちゃんとありました

「常連の人に聞いたら、すごく歴史の長いお料理屋なんですってね。

       どうりで値段の割に味が良いわけだわ」

 


 

今日の屋台は東国のお料理フェアでしたね

「初めて食べる味だったのに、どこか懐かしい気持ちになったわ。

       遠い祖先が東国出身だったのかしらね」

「……今でこそ慣れた様子で歩いていますが、以前は右も左も

       わからない様子だったことが遠い昔のようです」

「そうですね……。船を降りるときに見た世界樹の大きさとか、

       本国の城下以上の雑踏とか、驚きばかりでした」

「あと、チンピラが絡んできた時にシギーとユーンがそいつらを

       豪快に投げ飛ばしたりとかさ。その後の大立ち回りといったら、まるで―――」

「わたくしの記憶にはございませんわ、おほほ」

「姉上! わたくしだけがやったように言わないでください」

テュール様、すごくお姫様っぽい

「”っぽい”、ではなくて! 実際にお姫様なんですからね!?」

 

「おおっと!? 引いた!」

「って、これだけか……。けっこう難しいですね」

「まあ、釣れるかどうかよりも『釣り』という行為を楽しみましょう」

うち、知ってます。こういうのをたいぼーこーって言うんですよね

「うーん、惜しい。それは『太公望』と言うのよ」

 

「か、海賊船!? 乗り込んでくる!」

ど、どーしよう!?

「ふん、女ばかりと見て鼻息を荒くしおってからに。安くみられたものだ」

「魔物に後れを取ることはあっても、人間相手は慣れたものだわ。

       さあ、海賊のお兄さん! こっちに来ればやさしく・・・・遊んであげるわよ!」

 

>ユーンは腕を組みながら手招きして挑発する!

「逃げるという考えはないんですね……!?

       ああもう……、こうなったらとことんやりましょう!」

 

「大変です! さっきの海賊が船団で―――」

「距離方向よし! 撃ち方始め!」

「方位445……撃て!!」

「あいあいさー!」

「ちょっとは躊躇いなさいよ あんたら!!」

「これではどっちが海賊なのか……!!」

 


 

「うーむ、まさか海賊船に異国の王女が捕らわれていようとは……」

「大変な目に遭ったのね。このまま海都へお送りします」

「……なんか、結果オーライだった?」

なんでお姫様がすっ―――

「プレールさん、デリケートな事なんですからね!! 言っちゃダメです!」

「?」

(さすがにこれは、お葉には刺激が強すぎるか)

 

「1日半ほどだったけど、なかなか楽しかったわね」

「今日の最後らへんは生きた心地がしなかったわよ……」

でも、お姫様を助けられてよかったです

「ま、まあ、そうですよね……。―――ん、……流れ星?」

 

>夜空には、数多の星が尾を引いて流れていく

「流星群だわ……! こんな時期に見えるなんて!」

お願い事してみましょうよ

「……」

 

>シルヴィアは心ここにあらずという雰囲気で空を見上げている

「……。姫様、今回の休日は楽しかったですね」

「……ええ、とて―――」

「なのに、……姫様は思い詰めたままです。

       口では「楽しい」とおっしゃっていましたが……そうは見えませんでした」

「……そうですか」

「……先の雷獣との戦いのことならば、仕方ないわ。

       あれだけ強大な力を持った魔物、あれを相手によく凌げたと思う」

「うん……、あたしもプレールも、こうやってちゃんと生きてるもん。

       だから、もう―――」

「違います。……いえ、そのこともありますが、あの時オランピアが

       眼前に迫る中、わたくしは……完全に竦み上ってしまっていたのです」

「シグドリーヴァ」

「クジュラが来てくれたことで我に返ることができましたが、

       そうでなければ……何もできぬまま……」

 

>シルヴィアはベッドに向かい、それに腰掛ける

仲間たちも皆、そこに集まる       

「……深王たちの覚悟は強い。それは高々10数年生きただけの

       我々では埋めようのない、絶対的で、絶望的な『差』です」

シグドリーヴァ様?

「―――だからこそ、だからこそ『勇気』が必要なのに……

       オランピアの気迫の前に、ただ気圧されることしかできなかった」

「シグドリーヴァ、それ以上は―――」

 

>ユーンの言葉を遮るようにシルヴィアは開いた手を伸ばし、そして握りこむ

「この手に触れる寸前で、腕を下ろしてしまった。

       もう一歩踏み出さなければならないのに、ただ無意識のまま退いてしまった」

「シギー、でも―――」

「勇気があれば、ほんの僅かな勇気さえ出せれば届くはずだった……!

       なのに、……なのに! それすらもできなかった!!」

「姫様……! どうか冷静に―――」

(……)

「あの戦での己は何だったのだ!? ただ自分の姉を目の前で喪った、

       その怒りのままに暴れ狂う復讐鬼でしかなかったのか!?」

「シグドリーヴァ、貴女は”神”でも、ましてや”化け物”なんかでもない。

       怒りも、哀しみも、その総てを心に抱えて生きている。貴女は『人』なのよ」

「……姫―――」

>ユーンは何も言わずお葉を制止する

「自ら臣下には『人は弱くてあたりまえだ』などと宣っておきながら、

       己のこの有様は何なのだ!? 余りにも……余りにも滑稽だ!!!」

 

>溢れる己への怒り、底の知れぬ哀しみ、そして絶望

その感情のままに、シルヴィアは涙を流す   

「も、もうやめて……。そんなの、あんたらしくないよ……!

       だから、……もうやめてよ! お願いだから―――」

「己の弱さから目を背け、愛しているはずの姉の面影も、思い出すらも

       否定して……!! それで己には……何が残った!? 何が!?」

テュール様……、うち、……どうすればいいですか?

「総てを追い出した此の身の虚無に、一体何を詰め込めばいいのだ!?

       自ら打ち捨ててしまったものの代わりに…… 一体何を詰めればいい!?」

(……まるで魂を裂くような叫び。―――でも、シグドリーヴァ。

       今までその慟哭を押し殺していた貴女は……十分に強いのよ)

 

>ひときしりの慟哭の後、シルヴィアは絞り出すように呟く

「……勇気が、欲しい。ほんの一握りだけの、この一時だけでも

       立ち上がれるだけの、ささやかな……勇気が―――」

 

???「シルヴィア」

>自らを呼ぶ声に顔を上げたシルヴィアの瞳に、

窓辺に佇む『”その人物”』の姿が映る   

 

 

 

 

 

フレイヤ「……」

「―――ね、……姉、様? 姉様なのですか?」

「え……!?」

 

>一同はシルヴィアの視線の先に顔を向ける             

 そこには……この世の者ではないはずのフレイヤの姿があった    

シグドリーヴァ様が……ふたり?

「ま、間違いない……!? 深都の宿で夢に見た……あの方だ!?」

 

>シルヴィアは無意識のまま立ち上がり、フレイヤの元へ駆け出す 

それにつられるように、ユーンとキルシェも一歩遅れて駆け出す

「姉様……! わ、わたくしは……、私は……どうすれば!」

「……」

 

>フレイヤは可愛らしく優しい微笑みを浮かべ……消えていった     

その場所には、”ローズマリーを模った2つの指輪が入った”玉碗がある

「フレイヤ……!? ど、どこへ……!?」

「行かないで……! いっぱい、話したいことがあったのに……!」

「こ、この指輪は……!」

 

>シルヴィアは玉碗の中に入っていた2つの指輪を手に取る

「祖国で……、姉様と共に眠っているはずの……!! なぜ此処に!?」

……今の方がフレイヤ様だったんですか?

「うん。……うん、そうなの……。あたしの……幼馴染の……」

「あの子……、昔と変わらない姿だった。……フレイヤ」

「まるで……奇跡を見たような気分だ」

「……姉様、ありがとうございます。

       貴女のおかげで、ようやく…… ―――立ち上がれそうです」

 

>シルヴィアは星の流れる空を見上げ、指輪を握りこんで祈りを捧げる

「星界に御座す我らが祖よ、我を守護せし者たちよ、そして……

       我と魂を分かちし姉、フレイヤよ。どうかこの決意に―――」

 

ささやかなる勇気を―――与え給え!

 

 

シルヴィア「戻ってきましたね」

「ええ、この先は『白亜の森』。第5階層に相当する場所」

「深王様たちは、どこまで進んでいるのか……」

かならず追いつきましょう

「うん、必ずね」

 

「……それにしても」

 

 

 

 

シルヴィア「……どうかしましたか? 姉上、キルシェ」

「ううん。やっぱり、よく似合ってるな……って」

とってもすてき

「ええ、とても……」

「ふふ、そうね」

「……み、皆してそんなにまじまじと。心機一転の決意をしただけですわ」

 

>シルヴィアはやれやれと言わんばかりに小さく溜息をつく

そして、祈るように目を閉じる           

(この冒険の末に、我々は取り返しのつかないことをするのかもしれない。

       しかし姉様。それでもこの手を引き、背を押してくれたことを感謝します)

「さあ、姫様。行きましょう」

「ええ。白亜よりも気高き”希望”を胸に! アステリア、進軍せよ!」

 

・続き⇩

https://kimagure-azuma.jp/play-sq3r-55/

・詳細なキャラ設定⇩

https://kimagure-azuma.jp/sq123r_chara/

©ATLAS ©SEGA

コメント