・前回のあらすじ
修行のためアーモロードにやってきたシルヴィアたちは、ひょっこりついて来ていた
姉ユーンたちを仲間に加え、迷宮へとその一歩を踏み出したのであった。
・前回⇩
https://kimagure-azuma.jp/play-sq3r-1/
「ここが『世界樹の迷宮』……。美しい場所ですわ」
「あまり舗装されていないだけで、まるで自然公園みたいな様相ですね」
「南国の植物なんて見たことないから、すごい新鮮」
「あっ。この花、食べれそう」
「ほらほら、みんなあまり油断しないの」
「……って、この地図、入口のとこしか描いてないじゃん」
「この部分を見て、他の所の描き方を覚えろってところかしら」
「うち、絵心無い……」
「そういえば、これまで地図の作製は斥候に任せっきりでしたわね。
なれば!ここはわたくしが描いて見せましょう!」
「し、シグドリーヴァ様!なんか線が無茶なことになってますよ!?
地図はボクが描きます!」
>それから数分後……
「え、えっと……、これが、これで?あ、これはこうじゃないし……」
「……へたくそ」
「ご、ごめんなさい。実はボクも地図を描くなんて初めてで……」
「気にすることはありませんわ!
自ら進んでやろうとするその意気、実に見事ですわ!」
「ふふ、微笑ましいわね」
「そうですね。……あれ?そこの茂み、なんだか……」
「殺気……! 敵襲!総員、戦闘態勢に入れ!!」
「ちょっと……!マジ!?」
「うわ!?でっかいカエル!」
「あ、あたし、こういうヤツほんと無理!」
「記念すべき初陣ですわ。各々、隊列を乱さぬように!」
「……なるほど。力は強くとも、守りは薄いと見ましたわ。
プレール!キルシェ!全力を見せて差し上げなさい!」
「守りの弱い後列が標的にされると面倒ね。挑発して引き付けるわ。
蛇の餌がお好みかしら!それとも窯で煮られるのがお好き!?」
「片方には含み針が効いた……。まずは眠らなかった方を仕留めましょう!」
「ぶっ飛べオラぁ!!」
「いい気迫よ、プレール!」
「こいつ、濡れてるから火のエーテルはイマイチ?」
「ダメージは十分ですわ。次で仕留めましょう!」
「皆、良き連携でしたわよ!!」
「実戦経験に乏しいのに、プレールとお葉、キルシェもよく頑張ったわ」
「あ、ありがとうございます……!」
「まあ、逃げて一人だけ無様に死ぬよりはマシですし」
「しかし、5人がかりなのにここまで手こずるとは……」
「お葉の言う通りですわね。
この勝利は幸運であったと思い、次も油断しないようにしましょう」
「あの兵装……、アーモロードの兵士でしょうか?」
「ごきげんよう。我々はアステリア!お初にお目にかかりますわ!」
「連絡を受けたということは、あなたがミッションの審査官ですわね」
「本当ですか!?ぜ、ぜひお願いします!」
「お、お葉ちゃん、下着が見えかけてるよ……!」
「ねえお姫様。お葉って、自覚してないけどけっこうあざといわよね」
「ふっふっふ、それもまた彼女の魅力の一つでしてよ、キルシェ」
(あら? シグドリーヴァ、もしかして気付いてなかったのかしら)
「完成させろって言ったって、このあたりけっこう広くない?」
「まあ、どこの迷宮でも最初はこんな感じらしいわよ、キルシェ」
「”力が無くば死ぬか去れ”。
この程度がこなせなければ、迷宮踏破など論外でしょう」
「期間の指定とかは無いそうですね。
危険だと感じたら、一度戻って態勢を整えましょうか」
「最後にお聞きしますが、ここはどういう場所なのですか?」
「酒場の吟遊詩人さんが言ってたことと同じだ」
「迷宮の規模からしても、相当な被害だったのは明白ですね……」
「皮肉だなんて欠片も思いませんわ。
強くなるためならば、どんな不幸だって呑み込めるはずですもの」
(シグドリーヴァ……)
「……」
「さて、どうしましょうか? 道は北・東・南と続いてますが。」
「南側は入口のあった方角と同じですわね。
まずは南に進んでいきましょうか」
「う~ん、行き止まりか……ってうわぁ!?」
「ね、ねえ、あれ宝箱じゃないの!?」
「ああ、道の色塗りがはみ出しちゃった……。
……え?あ、ほんとだ!」
「テュール様、シグドリーヴァ様、こっちこっち……!」
「なるほど。迷宮だけあって、ちゃんとお宝もあるのね」
「お葉、罠が無さそうだったら開けてみなさいな」
「わかりました。お、これは……」
「なんだろ、これ」
「これは……、蘇生薬のネクタルね。良いものが手に入ったわ」
「こういうのって、あんまり使いたくないですけどね」
「しかし、迷宮探索に役立つものなのは確かですわ。
使い時を間違えないようにしましょう」
「次は東側を……、あれ?さっきの人が何か叫んでる?」
「いったい何事でしょうか?」
「え?こちら側は必要ないんですか?」
「えー、それなら最初からこっち側はいいって教えてくれればいいのに」
「しかし、これで後は北側だけを行けばいいとわかりました。
試験の突破はもう間もなくですわ!」
「あら、今度はおおきなお魚さん」
「なにを呑気な……!テュール様、構えてください!」
「痛っ……!魚のくせに、凄い速さで飛んでくる!」
「見た目通り、狂暴なモンスターですわね。
総員、危険を感じたら迷わず身を守りなさい!」
「魚なら炎で簡単に焼けるはず……。喰らいなさい!」
「効いてますよ!そのまま攻撃を!」
「不意打ちされたので始めは実力が正確に計れませんでしたが、
素早い以外は大した脅威ではなさそうですわね」
「あと、食べてもあんまりおいしくない……」
「プレールさん!?躊躇なく食べちゃだめですよ!?」
「あら?そこの壁、光が漏れてないかしら」
「気になりますわね。お葉、お願いしますわ」
「う~ん、向こう側に道がありそうですが、こちらからはとても……」
「なれば、地図に印だけつけておきましょう。
回り込めば必ず何かがあるはずです」
「うわっ!変な果物のお化け!」
「これはドリアンという果物に似ていますわね。
攻撃方法で予想できるのは悪臭かトゲか……」
「トゲも痛いし嫌だけど、臭いが付くのも勘弁なんだけど」
「う~む、碌に実力がわからないまま倒してしまいましたわ」
「こんなのさっさと片付けるに限りますよ。ほらお姫様、行きましょう」
「難攻不落の迷宮と謳われるだけあり、このままでは厳しいですわね。
一度街に戻って休息を取りましょう」
「賛成。地図のために引き際を見誤ったら本末転倒だわ」
「探索は確か午前7時からで、……たった3時間しか経っていない?
最初の階層でこの厳しさとは……」
「ああ、やっと戻れる……。生きて帰れる……。」
「戦いって、こんなに大変なんだなあ……。うち、もっと頑張らないと」
・続き⇩
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・詳細なキャラ設定⇩
https://kimagure-azuma.jp/sq123r_chara/
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