・前回のあらすじ
深王を追うべく白亜の森の探索を続けるアステリア。
多くの妨害と罠を掻い潜り、ついに階段へ到達するのであった。
・前回⇩
https://kimagure-azuma.jp/play-sq3r-56/
第5階層のネタバレが含まれます
「よし、ちゃんと越えられた」
「やはり、あの注連縄というものの内部が結界のようですね。
言葉では表せないような、とても清浄な雰囲気でした」
「すきっとさわやか」
「そんな飲み物の広告みたいな……」
「まあ、わからなくもないでしょう? しかし、ここからはまた
魔物の気配が濃くなっている。気を付けて」
「こ、こいつはB2Fの……!!」
「う……」
「怯むな! もうあの時の我々ではない!」
「キルシェ、今こそあの連携術式を!」
「わかった!」
「圧縮完了……! 行けるわ!」
「巻き起これ! 灼熱の渦よ!」
「やった、完璧……!」
「骨しか残らないとは、なんという火力……」
「……やり過ぎでしたかね?」
「お肉がくろこげ……」
「代わりに携行食の干し肉をあげるから、ね」
「……! FOEです」
「あそこの地面、不自然に盛り上がっていますね。
キルシェ、あれは何かわかりますか?」
「うーん、なんだかあそこだけ湿ってるような気がする。
もしかしたら、泥濘……かな」
「うち、トゲにも泥にも負けない方法しってますよ」
「あ、そうか。プレールはファーマーの才能を持っているものね。
さっそく教えてもらえる?」
「うげっ、何あのきのこ……」
「薄気味悪い見た目をしてるわね」
「危なそう」
「今までのものと同じように何かしらの毒を使うのでしょうね。
キルシェ、回復の準備をしてください」
「意外と生命力はなさそうですね。一気に攻めましょう」
「結局、何をしてくるかわからなかったか……。
しかし、全滅の危険と秤に掛けるべきではありませんね」
「テュール様、もう荷物がいっぱいです」
「そっか……。もう少し探索をしておきたいところなんだけど」
「ここまでのエーテルの消費のしかただと、次の戦闘で無くなるかも」
「お葉、アムリタを私とキルシェに。
次の戦闘が終わったら、例え消耗が無くとも帰還します」
「わかりました」
「えっと、あれは……ねこさん?」
「いや、あれは確か……サルの仲間だったような。ちょっと自信ないけど」
「サルか……。知能が高い分、厄介な技を使いそうね」
「(し、しまった……! 喉を……!)」
「けほっ、けほっ……」
「うぐっ、あの速さで的確に全員の首を……!
シグドリーヴァ!プレール!」
「なんなのあいつ……!? これが野生のサルの攻撃!?」
「キルシェさんが術を使えなくなると危険だ……!
急いで片づけましょう!」
「ふたりとも、もう喉は大丈夫?」
「ええ、なんとか」
「まだちょっと痛いです」
「第5階層相当の場所だから、小さくても油断できない魔物ばっかりに
なってきたわね……」
「ちょうど新しい装備品も買えるようになりましたね。
この機会に、みなさんの装備を新調しましょう」
「おひげのおじいさん、こんにちは」
「奥様の……お墓参りですか」
「あの宿屋の子、ほんとにいろんな人に花を配ってたんだ。
いいことするわね」
「ええ、やろうと思っても簡単にできることではないわ」
「……そんなことはありません!!」
「うわっ!?」
「こんなにも多くの人々に慕われ、立派に今を生きている貴方を、
奥様が笑っているはずなどありません! ……決して!」
>シルヴィアの瞳に、うっすらと涙が浮かぶ
「シギー……」
「港の主よ、今も貴方が奥様のことを想っているのならば……。
どうか……、どうか奥様を信じてあげてください。お願いします」
「シグドリーヴァ……。ええ、貴女言うとおり。
奥様はきっと、星界から貴方に微笑みかけてくれているわ。きっと……」
「……そうですね」
>お葉は仲間たちから少し距離を置き、自問する
(……父上、貴方の最期の微笑みは……どんな思いであったのでしょうか?)
「地図を使えぬ空間に多くの分かれ道、さらに泥濘地帯にFOE、と。
まだ中程だというのに、大盤振る舞いですわね。やれやれ……」
「まったく、胸焼けしそうなほど美味しそうなフルコースだわ。
デザートとドリンクはなんなのかしらね」
「うち、こんなフルコースはいやです……」
「本当に愚痴の一つも言いたくなるような場所ですね……」
「……ああ、ダメだ。眩しすぎるから空の星の位置もわかんない。
エーテルを集められるだけ、まだマシか」
「ん? ねえ、こんなところに水溜まりが。結構深いわね……」
「一応は湧き水みたいね。銀の食器を浸して……と。
よし、色と匂い……毒も問題無さそう」
「冷たさも程よいですね。これを飲んで気分を変えましょうか」
「飲み水の量が少し心許なかったので、助かりますね」
「かんぱーい」
「また海都でいろんな飲み物を楽しみた―――」
「ぶ!? ごほ、ごほ……!! こ、これは……!!」
「塩水……!! う、迂闊だった……!」
「〇※△◆~~~!!?」
「うお、おおおぉ……!?」
「み、水……!! この池のじゃない水を……!」
「こ、これでは節約だの言っている場合ではない……!
お葉、みんなに水筒を……!」
「まさか味見を忘れるとは……。うぐ……!」
「や、やっと落ち着いた……。姫様、お水は十分飲めましたか?」
「ええ。……皆さん、すみませんでした。
リーダーとしてあまりにも不注意なことを……」
「さすがにこれはちょっと予想つかないわよ……。
っていうか! まさかこの森の地面って全部塩でできてるの!?」
「お塩、お塩ー……。なんかそういうお仕事ありませんでしたっけ」
「塩の仕事? ……あ、あれか。あのペイルホースというギルドからの」
「ああ、あの「塩を取りに行く塩が無い」とかアホなこと言ってた……。
お塩くらい、海都で買うか第2階層に採りにでも行けばいいんだわ」
「まあ、こちらで引き受けた仕事ですからね。この塩を採掘していきしょう」
「……よし、こんなものか。それにしてもすごいわ。
まるで水晶みたいに透き通った塩の結晶」
「きらきらですね」
「これが本当に水晶ならなー」
「塩水を飲んでしまったせいか、どっと疲れが出てきましたね……。
周囲の確認をしてから、一度帰還しましょうか」
「……?」
「姫様? もしや、さっきの塩水でどこか具合でも……」
「……いえ、お葉。違います。むしろ逆です」
「すっごいさわやかです」
「なんか、さっきまでより目の調子が良くなったような……」
「装備が妙に軽く感じる……?」
「おそらく、さっきの塩の効能で体調が良くなったみたいです」
「そういえば、ボクも体が軽くなった気がしますね」
「いや、まさかあの苦しみからこんなことが起こるなんて」
「のどもとすぎてなんとやら」
「結果的にはかなりプラスだったわね。次に来た時は
ほどほどに飲んで疲れを癒しましょう」
「これならば、もう少し探索ができそうですね。
皆、気を引き締めていきましょう」
・続き⇩
https://kimagure-azuma.jp/play-sq3r-58/
・詳細なキャラ設定⇩
https://kimagure-azuma.jp/sq123r_chara/
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