さてさて、早くもレトロゲームのプレイ日記第2弾の始まりです。
今回からプレイするのはこちら!
ファミリーコンピュータ専用ソフト『MOTHER』!
何気なくネットショッピングで買ったものが、箱・説明書ありの完品でした。
本当に、これは良い作品なんですよ。
初めてプレイしたのはGBA移植版の『MOTHER1+2』でしたが、本当に楽しくプレイして
いたことは今でも鮮明に思い出せます。嗚呼、もはや戻れぬあの頃に……。(諸行無常)
もちろん、攻略本も持っています。それぞれファミコン版とGBA版の攻略本です。
移植に当たって変更点や追加要素があるので、たまに見比べてみたりしていましたねえ。
左の『MOTHER百科』は、アメリカを始めとした実際の海外の写真を散りばめた、
文字通りの”『MOTHER』という世界のガイドブック”になっています。
(もちろんゲーム本編の『最低限の』マップもアリ)
レトロであるからこその味わい深い攻略本なんですよ、これが。
……気になる?気になっちゃう?機会があったら見てみるといいですよ。
さて、そろそろプレイを始めましょう。
黒背景にシンプルなタイトル名が浮かぶ簡素な画面ですが、タイトルの『O(オー)』の部分は
地球が回転するという演出がされています。
真っ黒い背景を逆手にとって、『宇宙空間に浮かぶ地球』という表現なのかもしれませんね。
このゲームは全編通してBGMがとても素晴らしいんですよ。
サウンドトラックや後の『2』『3』、スマブラのアレンジ版など、どれも素敵です。
ただ意外なことに、バトルの曲はかなり数が多いのに、どの媒体にもほとんど収録されていない
という特徴があります。(例外としてスマブラに3の『いわれなきリベンジ』などのアレンジあり)
まあ、このMOTHERシリーズというゲームの最終目標は、敵を完膚なきまでに打ち倒すこと
ではないという関係もあるのでしょう。
幻想的なマジカントのステージでギーグ戦の曲なんて流されたら、いいトラウマや
思い出ブレイカーになってしまいますし。
データは3つあるので、周回用のデータを削除してニューゲーム。もう何周したっけかな……。
まずは主人公の名前から入力します。
まあ、ここは『ニンテン』でいきましょうか。
実は主人公の名前は設定されておらず、便宜上『ぼく』という名前で紹介されていますが、
「なんで1の主人公の名前がニンテンじゃないんだ!」という妙な苦情が来て、いつしか
公式名称が『ニンテン』になったらしいです。
(実際に、スマブラSPでの名前は『ぼく』や『主人公(MOTHER1)』ではなく『ニンテン』)
当時のゲームはデフォルト名が無いことが主流で、攻略本ではそのゲームのメーカーの
名前を縮めたり捩ったものを使っていることが多いので、このMOTHERというゲームの
主人公名は『ニンテン』と思い込んだ人が多かったのかもしれませんね。
(例えば、任天堂だから『ニンテン』、エニックスだったら『えにくす』というように)
主人公の名前は決まったので、お次は『おんなのこ』の名前を入力。
プレイヤーキャラ全てに名前を付けるというのは、当時は3DダンジョンのRPGがほとんど
だったと思うので、いわゆるドラクエ式のコマンドRPGで仲間の名前も自由に決められるという
のは結構珍しかったのではないでしょうか。
一番悩むのはここですよ、やっぱり。「あなたの好きな献立(料理)は何ですか?」
自分は好き嫌いはそこまで多くないので、毎回毎回悩むんですよね。
好きな献立も、その分多いということですし……。
というわけで、献立にだいぶ悩んだけれど、プレイヤーの名前はこう決めました。
- 主人公 ☞ ニンテン
- 女の子 ☞ アナ
- 友達 ☞ ロイド
- 大きい友達 ☞ テディ
- 好きな献立 ☞ ハヤシライス
主人公たちは攻略本のデフォルト名、献立は悩みに悩んで『ハヤシライス』。
ハヤシライスなら3日4日連続しても美味しく食べられます。うまいよ。
……なんで『好きな献立』なんて変な項目があるのかって?
大丈夫大丈夫、じきにこの項目の意味が解りますから。
このゲームのストーリーは、1900年代初頭に起こった『ある事件』から始まります。
その事件は、アメリカの田舎町に住む夫婦、『ジョージ』と『マリア』が突然行方不明になる、
というものでした。
夫ジョージは事件の2年後に帰ってきましたが、それ以来誰とも口を利かず、『ある研究』に
没頭してしまいます。同じく行方不明になった妻マリアは……ついに帰っては来ませんでした。
それから長い時が流れ、その事件は人々の記憶から忘れ去られていきました。
しかし1988年、アメリカの田舎町『マザーズデイ』で、またもや怪しげな事件が
起こってしまいます……。
テロップが終了すると、ようやく本編の開始。何度見ても切ないオープニングです。
スタート地点は、『マイホーム』の自分の部屋。
主人公『ニンテン』はアメリカの片田舎で暮らす、いたって普通の少年です。
ただし、ほんのちょこっとだけ不思議な力『PSI』の素質を秘めています。
右はステータスの確認画面であり、一般的なRPGとは一線を画す単語が目立ちますが、
それらの意味は以下のようになっています。
- HP:ヒットポイント。『0』になると気絶して戦闘不能になる
- PP:サイコ(Psycho)ポイント。超能力『PSI』を使うためのステータス
- オフェンス:攻撃力
- ディフェンス:防御力
- ファイト:『SMAAAASH!!』(クリティカルヒット)の出やすさ
- スピード:素早さ
- かしこさ:PSI『さいみんじゅつ(敵を『眠り』状態にする)』の成功しやすさ
- たいりょく:HPの伸びやすさ
- フォース:PPの伸びやすさ・『さいみんじゅつ』への抵抗力
Aボタンで出てくるメニューは、上から順番に
- はなす:目の前のキャラクターに話しかける
- チェック:目の前の物を調べる
- PSI:覚えている超能力を使う(フィールド用のみ)
- グッズ:持ち物の確認・使用
下のウインドウは、メンバーのHP・PP・レベル・経験値(状態異常)が表示されています。
主人公はただの少年です。当然、家で武器なんか装備しているわけもありません。
その代わり、『キャッシュカード』という超重要アイテムを持っています。
これはお店に置いてある『キャッシュディスペンサー』でお金を出し入れするために使います。
このことをよ~く、しつこいくらいに覚えていないと、あとで苦労することになります。ほんと。
ちなみに、アイテムの使用には『つかう』『たべる』の2通りのコマンドがあります。
ごく一部の道具は、『つかう』と『たべる』で効果が変わる場合がありますが、それ以外には
あまり拘らなくても大丈夫です。
当然ですが、食べられないものに『たべる』を選ぶと効果が無い上にツッコミが入ります。
部屋を出ようとすると、突然家全体が揺れ出し、ソファの近くの電気スタンドが宙を舞います。
そして、狂ったように飛び回って……
今度はなんと!意志を持ったようにニンテンに向かって来るではありませんか!
動くはずの無い電気スタンドがいきなり襲い掛かってくるという、かつてない状況に遭遇するも、
ニンテンという少年は勇敢にも戦うことを選びます。
このゲームの戦闘は、先にも言った通り『ドラゴンクエスト』と同様の、コマンド選択式の
オーソドックスなRPGです。
いくつかは見慣れないはずので、今のうちに解説しておきましょう。
- チェック:敵の能力と弱点を調べる。敵によっては特殊なメッセージが出ることも
- オート:全員が勝手に『たたかう』(通常攻撃)を選択。Bボタンでキャンセル
右下の空間は、コマンド数の関係で空いています。まだ気にすることはありません。
訳も分からぬままに、がむしゃらに戦うニンテン。
その小さな拳は見事に『でんきスタンド』を捉え、強い衝撃を受けた電気スタンドは
二度と動かなくなりました。
しかし、この異常な現象は未だに治まりません。
ニンテンは家族が心配で部屋を飛び出します。
廊下に出ると、妹の『ミニー』と『ミミー』の部屋からも異様な気配が。
勇敢なニンテンは、妹たちを守るべく狂った電気スタンドと人形に戦いを挑みます。
先ほどまでとは見た目が一味違う、ボスの『にんぎょう』。
見た目が某料理番組のあの人形に見えるのは、きっと気のせいです。
『でんきスタンド』よりは多少タフですが、勇気を持って戦えば勝てるでしょう。
マイホームのボスである『にんぎょう』を倒すと、ニンテンがレベルアップ!
レベルアップのジングルがループするという仕様も、当時としては結構珍しそうです。
妹たちの部屋の狂った家具を倒すと、マイホームを襲った怪奇現象はなんとか治まりました。
無事を確かめるために話しかけると、妹は人形の中に何かがあると伝えます。
ニンテンが早速調べてみると……
人形の中には古びたオルゴールがありました。
ニンテンは何気なく蓋を開けてみると、オルゴールは錆びつきながらも、自らに記憶された
『メロディー』を”歌い”ます。
途切れ途切れの『歌』に何かを感じ取ったのでしょうか?
オルゴールの『メロディー』は、ニンテンの心に深く刻み込まれました。
オルゴールを調べた後は、妹たちから『オレンジジュース』をもらうことができます。
本作の回復アイテムは基本的に『食品』であり、この『オレンジジュース』は使う(食べる)と
HPを10程度回復することができます。
話しかければ文字通りいくらでももらえますが、あまり欲張ってもらいすぎると、もう少し後で
ちょこっと面倒なことになります。
1階のリビングでは、ニンテンの『ママ』がおろおろしています。
話しかけて安心させてあげましょう。
ママがニンテンの『パパ』を話題に出すと同時に、今度は電話が鳴りだします。
噂をすればなんとやら。電話を掛けてきたのは『パパ』でした。
パパに今起こったことを相談すると、その現象は『ラップ現象』ということを教えてくれます。
しかし、家族のために忙しく頑張る頼もしいパパでも、これはどうしようもありません。
そこで、パパは「ひいおじいさんの研究していたものを探すといい」とアドバイスします。
『ひいおじいさん』……それはおそらく、過去の事件で唯一生還した人物『ジョージ』の
ことを言っているのでしょう。
ジョージの研究は超能力『PSI』に関わるものであり、その子孫であるニンテンにも
そのPSIの力があります。これは単なる偶然なのでしょうか?
ただし、地下室には鍵が掛かっているものの、パパは鍵のある場所をうっかり忘れてしまった
ようです。頼もしいパパでも、うっかりすることもあるでしょう。
パパは仕事が忙しくとも、すぐにでも飛んで帰りたい気持ちでいるはずです。
しかし、パパはその気持ちを堪え、あえてニンテンにこう言いました。
「進めニンテン! みんなを守ってくれ。」
パパのその言葉は、まだ幼いニンテンの背中を押しました。
今、『ただの少年』は、”一人の『人間』として”成長しようとしています。
「パパに代わって、家族のために戦う!」
その決意を胸に、ニンテンは自分の知らない、とても広い『世界』に飛び出します。
怪奇現象の元を断ち、家族が安心して暮らせるように……。
フィールドに出て出迎えるのは、名曲『POLLYANNA』。
口笛を吹くようにゆったりとした曲調が、一人旅の寂しさを和らげてくれることでしょう。
ちなみに、『ポリアンナ』という言葉はこういう意味があります。
・Pollyanna (ポリアンナまたはパレアナ)
一般的には「喜悦」「極端に楽観的な人物」という意味を持つ。
この言葉は、アメリカの小説家エレナ・ホグマン・ポーター女史(1868年生・1920年没)によって
執筆され、その生涯で最も評価されたコメディ小説作品『少女ポリアンナ(パレアナ)』(1913年)の
主人公の名前に由来するとされる。
心理学としては『ポリアンナ症候群』という心的症状にもこの名前が使われているが、こちらは
ややネガティブな意味合いが存在している。
参考文献:フリー百科事典Wikipedia
……なんだか恐ろしく長くなってきてしまっているので、今回はここまでです。
なんだか、こう、簡素なグラフィックでも情報量がめちゃくちゃ多いんですよね。
語れる要素が本当に多いとはいえ、次回以降はもうちょっと整理しないといかんなあ。
・続き⇩
https://kimagure-azuma.jp/retro-mother1-2/
・前回⇩ (『ドラゴンクエスト1』最終回)
https://kimagure-azuma.jp/retro-dq1-14/
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