・前回のあらすじ
神殿奥地で深王の従者に行く手を阻まれたアステリア。
そして―――激闘は未だ続いている。
・前回⇩
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第4階層以降のネタバレが含まれます
「プレールさん!」
「う……」
「か、回復……!」
「お葉、ネクタルを……! 急ぎなさい!!」
(まずい、もう全員に疲労が出始めている……!
しかし、迂闊に短期決戦を挑むのも危険! どうする……!?)
「あ、あああ……っ!? あ、頭が……!」
「しまった! この局面で……!
お葉、テリアカαを! わたくしはマドラを使います!」
(マドラもテリアカも、今ので最後……。あとはキルシェの回復に頼るしかない)
「シグドリーヴァ、まだいけるわね!?」
「……え、ええ! 無論です!」
(……あの様子、虚勢を張っているけどそろそろ限界ね。
しかし、敵ももう虫の息。ここで踏ん張らなくては……!)
「雷が……!」
「姉上! ショックガードを……!」
(う、腕が動かない……!! こんな時に……!)
「ぅぐ……、ぷ、プレール……!! キルシェ……!!」
「そんな……、ここまで来て! 姫様、指示を、指示をください!」
「っ……!」
「テュール……様」
「……! 無理にしゃべってはいけない! 安静にしなさい!」
「かって……、勝って……くださ……! ごほっ!」
「プレール……!」
>その言葉を聞き、ユーンの瞳は冷たく、強く輝く
「……ならば、刮目しなさい。―――この……、テュール・ロタの戦を!!」
「や……やった……? アイツ……倒れた?」
「……」
>プレールとキルシェは意識を失い、力無く横たわる
「酷い怪我だ……! て、手当てを……」
「まだ終わってなどいない……!」
「……!」
「あのふたりは実力的に完全な互角……!
しかし、疲労や苦痛を感じぬ分オランピアが有利か……!?」
「姉上、ふたりを頼みます! お葉、動けるならば加勢しなさい!」
「は、はい!」
「クジュラ! 今こそ……助太刀いたす!」
「閃光弾……!?」
「くっ、もろに……! まずい、気配を辿れるか……!?」
「……気配が消えた。去ったのか……?」
「そのよう……ですね」
「クジュラさんも……酷い怪我を」
(……この状態で戦わずに済んだことを安心している自分がいる。
このようなことで、……こんなことで、これからを戦えるのか……!?)
「それは確か……オランピアが持っていた」
「月の鍵……。第3階層までにもいくつかありましたね」
「……ふふ、クジュラ。わたくしも貴方も、同じくらいボロボロですわね」
「姫様、深王様を追わないと。でも、プレールさんとキルシェさんが―――」
「まずい、ふたりの意識が戻らない! 急いで治療しないと……!」
「……! クジュラ、我々は先に帰還します! お葉、糸を!」
「う、うぅ……」
「いたた……」
「よかった……! 目を覚ました!」
「起きて早々ですが、このまま元老院に行きます。深王のことを知らせなくては」
「……そうですね」
「深王の使った装置が白亜の森に繋がり、グートルーネ王女もその森に居る。
……これはもう、『偶然』などという言葉では済まされない」
「そうなると深王が言った、あたしたちが災いを放置しているって―――」
「質の悪い冗談なら良かった。……そうであればどれほど良かったか。
……グートルーネ姫は、―――そういうことなんですよね」
「???」
「……」
「……そう、もはや、我々でなければならないのですよね」
>シルヴィアは暗い表情で言う
「シグドリーヴァ?」
「姫様……」
「ちょっとシギー……、そんな顔しないでよ。
いつもみたいに、あたしたちを引っ張っていってよ……」
「さっきはダメだったけど、うち、もっとがんばりますから。だから、元気だしてください」
「……そうですね。わたくしは……アステリアのリーダーなのですから」
「フローディア殿、詳細を伺いましょう。急を要することなのでしょう」
「できない理由……? それって?」
「お寝坊さんなんでしょうか」
「目的を見失った深王たちがどのような行動に出るのかわからなくなる、
……などという理由ではなさそうですね」
「その森自体が、もしかすると―――ある種の『結界』になっている?
だから、妄りに移動させることができないということ?」
「その可能性はありますね。
結界というものは、とても繊細なもののはずでしょうから」
「フローディア殿……。我々としても最善を尽くす所存です。
どうか落ち着いてください」
「……わたくしとて妹を持つ身、深王が為そうとする
その暴挙を赦すわけにはいかない。―――断じて……!!」
>ユーンは拳を強く握り締め、そう力説する
「テュール様……」
(……)
「これは……アーモロード王家の紋章? 確かにお預かりいたしました」
(……ん? この質感、どこかで見たような)
「これに刻まれているのは椿の花……かしら?」
「これを持っていれば結界を越えられる……。どういう仕組みなのでしょう」
「やっぱりこの質感って、前に渡された玉碗に似てる気がする」
「ふむ……? いったいどのような関係があるのでしょう」
「あの、うちは もうふらふらです」
「かつてない死闘でしたからね……。一度宿へ戻りましょう」
「む? なにやら騒がしいようですが、一体何事でしょうか」
「普段は宿に居ない方たちも大勢いますね」
「あ、宿の子が来る。ねえ、なにかあったの?」
「……」
「……そう、もう噂になっているのね」
(『悪い人』……か。状況を知らぬ一般人には、やはりそのように映るか)
「腕が立つ……ね。うん、任せて」
「お葉、白亜の森は王家にとっての聖域、警備は厳重であるはずですね?」
「え、ええ、おそらく……」
「兵士さんいっぱいいるのかな」
「元老院だって馬鹿じゃないわ。
冒険者や腕利きの傭兵だって雇って厳戒態勢を取るはずよ」
「”彼女”は今おそらく、身体の修復のために動けずにいる。
そして……”侵入者”も、包囲を抜けるために息を潜めているはず」
「……ならば、我々は少しでも英気を養いましょう。
いろいろなことがありすぎて……とても疲れてしまいましたから」
「えっ? ……うん、そうだね」
「おつかれなら、チョコレート食べますか?」
(姫様、とても思い詰めている……?)
(……)
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