ゼノブレイド2の考察:その他の地域

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以前の記事にて、大国の地域名について考察していきましたが、

その地域名についてある一貫性があることにお気づきですか?

 

『鋼の錬金術師』などを読んでいる方ならば察しはつくでしょうが、

大国の名前はすべて『7つの大罪』名前が付けられています。

名前の最後に「——ア」となるものが多いのは、ラテン語の特徴です。

(アヴァリティアは商業施設と表記したが、あらゆる国に影響力を持つため、

 国の一つとカウントされていると思われる)

 

その他の地域を含めると、7つ以上になってしまうので、それらの地域は

また別の名前から取られています。

 

今回は、リベラリタスなどの地域名について考察していきます。

当然ネタバレなので、くれぐれも注意してくださいね?

それでは、『リベラリタス島嶼群』から行きます。

 

・リベラリタス島嶼群

『リベラリタス』とは、ラテン語で『救恤』(きゅうじゅつ)という意味を

持ちます。

『救恤』とは、「被災した者や困窮した者を救うこと」を指す言葉です。

 

本編をプレイした方なら、ピンときますね。

アーケディアが滅んで、その住民がこの地域(イヤサキ村)に流れ着いた際に、

商店の敷地を間借りさせ、商売で生活できるようにしています。

 

また、アーケディアの発展度と傭兵団クエストがリベラリタスに引き継がれて

いることから、この地域に避難した人は相当な数だったと思います。

(ゲーム上ではドリンク屋以外に描写がないが、アーケディアの依頼が

 引き継がれているのはリベラリタスのみである)

 

それでも争いが全く無いのは、リベラリタスの懐の深さが現れているから

なのでしょう。

 

それからもう一つ、この地域名は主人公のレックスの性質を表しています。

こちらも、本編をプレイしていれば納得できるはずです。

 

アデルの無念をレックスが背負い、結果的に全てを救ったと考えると・・・・・・

なんとも感慨深く感じますね。

続いては『テンペランティア』です。

 

・テンペランティア

『テンペランティア』とはラテン語で『節制』という意味があります。

 

『節制』とは、「度を越さないように控える」「統制が取れている」

「理性を持って秩序を成す」などの意味があります。

 

この言葉の意味は、やはりシンの暗躍でスペルビアとインヴィディアの

戦争が勃発する直前に、アーケディアによって制止されるというイベントからで

あると考えられます。

 

もう一つ考えられるのは、メツによって滅ぼされた『ユーディキウム』への

皮肉なのではないかと思われます。

(マンイーター技術(もしかするとブレイドイーターの技術も)がこの地域で

盛んだったとすれば、それが暴走しすぎた結果滅ぼされた)

 

節制の意味の一つ「度を越さないように控える」という意味と、現在の

テンペランティアの様子から、そうなのではないかと考えました。

続いて『エルピス霊洞』です。

 

・エルピス霊洞

『エルピス』とは、ラテン語で『希望』という意味があります。

 

ルクスリアでホムラ(ヒカリ)を奪われ、絶望的な状況に陥った際に、

ゼーリッヒ王とじっちゃんの進言によりこの場所を知り、かすかな希望を求め

試練に挑む、というストーリー展開から名付けたと考えられます。

 

そして、最奥の祭壇でレックスは己の求める本当の『希望』を知り、

それが世界を救う『希望』となった。

そう考えると、なかなかアツい展開だったんだなと感じます。

次は『モルスの地』です。

 

・モルスの断崖/モルスの地

『モルス』とは、ラテン語で『死』を意味する言葉です。

 

少し話は逸れますが、メキシコには『死』は次なる『生』の始まりである、

という信仰が根強く残っているといいます。

これは古代アステカの太陽信仰に基づくとされていますが、

私はあまり詳しくないので割愛します。

 

モルスの断崖で、ホムラとヒカリはメツにコアの情報(≒記憶)を

すべて奪われ、半死半生状態になってしまいます。

(最悪でも仮死状態。完全に死亡してしまったのなら、ブレイドイータ―の

 レックスもすでに命は無いので、この時は辛うじて生きている状態)

 

マンイーターの力を開放したシンと完全な力を取り戻したメツという

最悪のコンビに苦戦しながらも、レックスは自らの消滅を望むホムラとヒカリに

自らの想いを打ち明け、共に生きることを懇願します。

 

そして、ホムラとヒカリは自らの強大すぎる力の片鱗をレックスに見せ、

レックスはそのすべてを受け入れることにより、『再同調』という

奇跡を経てホムラとヒカリは真なる天の聖杯として復活しました。

 

最初にメキシコの死生観について述べたのは、このイベントの元になったと

思われる神話や伝承について調べていて、それに近いと思ったからです。

(ゼノシリーズの生みの親、高橋氏は神話や小説、アニメ等、あらゆる知識を

 総動員して創作に活かしているらしいので)

 

モルスの断崖は希望のある『死』ですが、モルスの地の方は全くの逆です。

『死』の名の通り文明が滅亡し、亡霊のようにビル群が立ち並ぶ絶望の地です。

 

また、同じ名前なのに雲海の上と下でここまでイメージが違うのは、

『天と地の差』という言葉遊びからなのかもしれません。

(モルスの地は地球の地表に当たり、アルストは雲の上の世界)

 

同じ地域にあるので、『世界樹』についても書いていきます。

『世界樹』とは北欧神話における、世界の中心となっている樹木であり、

その世界を体現している存在といいます。

 

本編のラストダンジョンであり、文字通り、アルストという世界を作った

中心部であることがイベントでわかります。

 

ちなみに、世界樹の頂点には『フレースヴェルグ』という鷲が

住んでいるとされています。

 

フレースヴェルグ傭兵団を受け継いだレックスが、世界樹の頂点で

世界の存亡を賭けた戦いをするという構図と一致していますね。

 

そして、もう一つは『ニーズヘッグ』という存在です。

このニーズヘッグというのは、世界樹の根を齧る竜であるとされています。

竜をイーラの巨神獣とすると、位置的にもピッタリです。

 


 

以上ですべての地域について考察しましたが、7つの大罪ではないならば、

これらの地域にはどんな関係性があるのかと思うかもしれません。

 

『節制』『希望』は『7つの美徳』に存在していますが、それには

『救恤』『死』という言葉は入っていません。

このことから考えると、リベラリタス、テンペランティア、エルピス、

モルスという地域名は、『その地域に課せられた役割』

則して名付けられたと思われます。

ラテン語が中心なのは、名前の統一感を重視したためでしょう。

 

さて、これにて地域名の考察は終了いたします。

場末のブログまで足を運んでくれた方々に感謝いたします。

 

あくまでも『地域名の考察』が終わりになるだけですので、

私が気になったことを、またちょくちょく考察していくことと思います。

 

これからも、暇つぶし程度には見れるブログを目指していきますので、

気が向いたときにでも足を運んでいただければ、と思います。

それでは。

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