もうじき『ペーパーマリオ オリガミキング』の発売ですね。
『スーパーシール』以降は大幅にシステムを変更したシリーズで展開して
いますが、また『ペーパーマリオRPG』のようなシステムでも開発して
ほしいものですね。
・・・・・・そんな人々の期待に応えたような作品が発売されていることは
ご存知でしょうか?
今回はそんな作品を紹介します。
DANGEN Entertainment制作『Bug Fables ~ムシたちとえいえんの若木~』!
ジャンル:ロールプレイング/アクション/パズル
お値段:2750円 (eショップ)
公式のスクショを見ればビビッとくるでしょうが、この作品はあの
『マリオストーリー』と『ペーパーマリオRPG』のオマージュ作品です。
早速ストーリーを見てみましょう。
冒険の舞台は『バグアリア大陸』の『アリの王国』から始まります。
オープニングのストーリーをざっくりと説明すると、建国者である
『女王エリザアント』が至宝『えいえんの若木』を求めたが、志半ばで
この世を去ることになり、その遺志を継いだ王女の御触れにより
探検家ギルドが設立、野心と力ある者たちを呼び寄せ、至宝の手がかりを
掴もうとしている、というものです。
そして本編、主人公の一人『カブ』が探検家ギルドに入ろうとしている
場面から始まります。
見ての通り、本作のキャラクターはほぼ全員現実の昆虫をディフォルメした
うえで擬人化している、かわいらしい造形です。
時を同じくして、もう一人の主人公『ヴィー』もギルドにやってきました。
『探検隊は最低2人から』という条件があるため、カブはヴィーに
パートナーにならないかと提案、ヴィーもそれを承諾します。
ここで探検隊の実力を測るため、ロイヤルガードの『マキ』が戦闘を仕掛けて
きますが、チュートリアルなのでリラックスして戦いましょう。
ヴィーの基本攻撃は『ビーメラン(ブーメラン)』による遠距離攻撃です。
本作は『ペーパーマリオ』のオマージュ作ではありますが、さすがに
攻撃行動としての『ジャンプ』は存在しないため、空中にいる敵にコストを
かけないように攻撃できるのはヴィーのみです。
(他の仲間は『TP(右上の虹の玉)』を消費するスキルでのみ攻撃できる)
カブの基本攻撃はツノによる突き上げ攻撃です。
『ペーパーマリオ』における『ハンマー』とほぼ同じ特徴を持っていますが、
”装甲を持った敵にのみ”ひっくり返して防御力を下げるという追加効果が
あります。
また、殻に篭るなどしてガード状態になってる場合も、その状態を解除する
ことができます。
(本家と同じ特徴は『最前列の』『地上にいる敵にだけ』攻撃ができること)
基本攻撃力は主人公全員『2』ですが、バトルで一番右側(最前列)にいる
仲間は”スキルを含めた”攻撃力に『+1』のボーナスが付くので、場合に
よっては『Xボタン』で最前列に出すキャラを変えた方が有利になることも
あります。
(ただし、最前列なので攻撃を喰らいやすいというデメリットもある)
また、敵の攻撃に合わせてボタンを押すと『ブロック』が発生し、ダメージを
『1』減らすことができます。
完璧なタイミングでボタンを押した場合は『スーパーブロック』になり、
ダメージを『2』減らせます。
(どちらの場合でも、毒やマヒなどの追加効果を無効化できる)
本家と同じく、攻撃に状態異常が付いていたり、2回以上の連撃を繰り出して
くるような難敵が存在するため、いかにブロックのタイミングを読めるかが
重要になってきます。
チュートリアルが終わると、早速『ヘビのあぎと』というダンジョンに
挑むことになります。
ここからは戦闘中にコマンド『かんさつ』が解放されます。
(効果はマリオの『ものしり』と同じ。ただしコメントは主人公全員で異なる)
『かんさつ』は円の中心でターゲットを止めるというコマンドを3回行うと
成功となり、対象のHP・防御力などのデータが図鑑に記録され、これ以降の
バトルで『かんさつ』した敵の『HP』が表示されるようになります。
コマンドに失敗すると、そのターンは『かんさつ』したキャラが行動できない
ので、弱い敵に使って練習しておくと後々楽になります。
その後、『ヘビのあぎと』中盤で3人目の主人公『リーフ』と出会います。
戦闘に参加するのはもうちょっと後ですが、リーフが仲間に加わることで
このゲームにおける最終的なメンバーになります。
リーフの基本攻撃は『こおりのまほう』による地中からの攻撃です。
本作は『地面に潜る』という行動をとる敵が多数存在し、コスト無しで
地中に攻撃できるのはリーフのみです。
(ただし、地上に引きずり出しても敵が行動不能になるわけではない)
また、攻撃スキルとして『こおり』状態にする技を持っており、凍った敵は
1~2ターン行動不能で防御が『1』下がるので、パーティの状態と相談して
戦闘を有利に進めましょう。(攻撃した場合、その時点で解除される)
ただし、リーフの基本攻撃も地上(地中)の敵にしか届かないため、空中にいる
敵との戦闘ではヴィーで撃ち落とし、リーフとカブで集中攻撃するというのが
基本的な戦法になるでしょう。
逆に、地中の敵を相手取る場合は リーフ ⇒他の2人 が理想的です。
(TPを使わない場合)
ダンジョンの奥まで進むと、当然ボス戦に入ります。
このボスは噛みつき(威力高め)、空中からの毒攻撃(1~2回攻撃)、全体への
毒ブレス(毒効果)、ピンチで2回行動、増援呼びなど、初見ではなかなかの
強さを誇ります。
リーフの『アイスフォール』で増援ごと凍らせたり、ガードのタイミングを
理解すれば直接ダメージはかなり抑えられるので、何度でも挑戦しましょう。
ダンジョンに落ちてる『メダル』(ペーパーマリオにおける『バッジ』)の
『HPプラス(最大HP+2)』『どくガード(毒状態のとき防御+1)』を
装備したり、ここらの敵がよく落とすはずの回復アイテムを拾っておいて、
しっかり準備もしておきましょう。
ダンジョンを無事(?)脱出し、女王様に褒美をもらうことで次のチャプターに
移ります。(チャプター1はダンジョン脱出時に終了する)
この時点で街のお店や料理人などの施設が利用できるようになるので、
貰った褒美でしっかり買い物をしておきましょう。
『ヘビのあぎと』を無事攻略し、これよりヴィー・カブ・リーフのデコボコ
トリオは新たな地、『おうごんの丘』を目指します。
『えいえんの若木』の正体とは?次なる地に待つ出会いはいったい?
小さくて壮大な冒険譚はまだまだ始まったばかりです・・・・・・。
というわけで、『ペーパーマリオ』のオマージュ作『Bug Fables』を一章だけ
紹介して見ました。
攻略法を載せてしまうとプレイ時の楽しみが薄れてしまうので、かなり
淡白な記事になっているかもしれませんが、「そうした方がいい」と思わせる
ほど面白い作品だったと思います。
個人的な感想はこの辺りで、以下総評です。
◎良かったところ
- 愛のあるオマージュ要素
- インディー系としてはかなりのプレイボリューム
- ただの模倣にならないように工夫されたシステム
- かわいらしく個性的なキャラクターたち
- 昆虫の特徴ををうまく世界観に落とし込めている
- 笑いあり涙あり、時にはシリアスなメリハリのあるストーリー
- 良曲ぞろいなBGM
- 実績、図鑑、闘技場、ミニゲームなど、やり込み要素完備
- ハードモードが存在し、任意で設定や解除ができる
▲気になったところ
- 移動やジャンプの時に引っ掛かりやすい地形が目に付く
- 基本攻撃がやや心もとない威力のまま進む
- バトルはTP回復アイテムの依存度が高め
- 『ザクザクリーフ』や『リーフオムレツ』など、主人公のリーフと名前が被ったアイテムがかなり多い
- たまに敵にカメラが寄りすぎて誰が狙われたかわからない場合がある
- 奥へのジャンプなどで距離感が少しつかみにくい
- マイナスボタンのキャラ解説が”主人公たちは”よく知っているという前提のものが多め
- 図鑑などのテキストのフォントが大きめでやや見づらい
☆総評
これまた愛に溢れた独自性の強いオマージュ作品といった印象です。
最初こそクセが強めに感じられるかもしれませんが、プレイしているうちに
ほとんど気にならなくなるかと思われます。
ちなみに、クエストの一つに「演劇に参加する」というものがあり、
その時のバトルが”舞台の上で”、”観客に見守られながら”戦うという
パロディを見た瞬間に、このゲームは『ペーパーマリオ』シリーズを
心から愛している作品だと感じました。
(さりげなくこのクエストは何度でも受けられ、報酬もちゃんともらえる)
本気で素晴らしい作品だったので、気になったのならぜひとも購入して
みてください。
『ペーパーマリオ』が好きな方ならば、プレイしても全く損ではない作品と
だけは言っておきます。
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